大丸札幌店のエントランスに誕生したアート空間
端 聡 Satoshi Hata
大丸札幌店は、札幌の玄関口に位置しています。展示会がそのエントランスで開催されることになったため、私は「札幌」をテーマにした作品制作を構想しました。私は60年以上札幌に住み、アーティストとして活動してきましたが、これまで作品の中でこの街そのものと直接向き合ったことは一度もありませんでした。今回、展示の機会をいただいたことを機に、札幌の風景を描きつつ、この街の歴史や近代化への道のり、そして「札幌のアイデンティティとは何か」という問いについて改めて考察しつつ作品を制作しました。
もう一つの作品は、札幌から車で約1時間の場所にある長沼町をモチーフにしています。そこは、私が現在、自宅とアトリエを構えている場所です。この地は農業が主幹産業であり、見渡す限り田畑や森が広がる、自然の美しさに恵まれた土地です。ここは、北海道空知地方で初めて稲作が始まった場所でもあります。「龍神や神鹿が住む地」など、この地域には様々な伝説も伝わっています。手つかずの原生林の前に立ち、畏敬の念を抱いた私は、この場所をモチーフにすることに決めました。
| 会期 | 2026年9月30日(水)〜2027年1月29日(金) 10:00〜20:00 |
|---|---|
| 会場 | 大丸札幌店 野外正面玄関横 ショーウィンドウ内 |
| 住所 | 〒060-0005 北海道札幌市中央区北5条西4丁目7 |
| 入場 | 無料 |
| 主催 | 株式会社 大丸松坂屋百貨店 |
| 共同企画 | 一般社団法人PROJECTA |
Satoshi Hata
1960年岩見沢市生まれ、札幌と長沼町を拠点に活動し、北海道立近代美術館などに作品が収蔵される。1995年ドイツ政府管轄ドイツ学術交流会DAADの助成によりドイツに滞在。ブレーメン、ヴェザーブルグ現代美術館、ウェーデル・エルント・バーラッフ美術館、上海現代美術館、光州国立博物館ほか国内外で多数の個展、グループ展に出品、1996年「VOCA/Vision Of Contemporary Art」(東京・上野の森美術館)で奨励賞、ブタペスト国際彫刻絵画ビエンナーレ(ハンガリー)で美術教育文化財団賞受賞。2016年、あいちトリエンナーレ2016に出品。2017年、札幌国際芸術祭2017に出品。2000年札幌ドームにモニュメントを設置。2004年、札幌文化奨励賞を受賞。2012年、北海道文化奨励賞を授賞。2024年、札幌芸術賞を受賞。
http://cai-net.jp/aboutus/hata-satoshi/
だいまる しかくについて
「だいまる しかく」は、人とアート、地域と大丸、社会と価値をアートを軸につなぎ、新たな関係性や環境を考える研究室「コモン・フィールド・ラボ(CFL)」が企画するアートスペースです。
大丸札幌店の玄関口であるエントランスを舞台に、訪れる人が日常の中でアートと出会い、新たな視点や気づきを得られる場をつくります。年4回、約3か月ごとに企画展を開催し、さまざまな作品や表現を紹介していきます。
「しかく」という名前には、美術館の展示空間を象徴する「ホワイトキューブ=四角い空間」と、作品を鑑賞する「視覚」、そして一つの物事をさまざまな角度から捉える「視角」という3つの意味が込められています。
アートを通して、いつもの風景に新たな「しかく」を生み出すことを目指します。