当麻嘉英 茶陶展
■3月3日(水)→9日(火)
風貌にしろ、生き方にしろ、当麻氏には、求道者の風情がある。 そこから会場には枯淡の境地の器がぽつんぽつんと並んでいる光景が想像されたりする。しかし、実際にそこにあるのは、伝統の陶土の風合いを活かしつつも、気の利いたコンセプトが小気味良く造形されたお洒落な「モダンアート」陶芸である。東洋的求道精神と高い技術に裏打ちされたこのお洒落さとのギャップがこの作家の奥行きなのだ。
旧京都市美術館館長 潮江 宏三