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Fashion2021.07.30

つい目を留めてしまう! 鮮烈にして、しっくりと顔になじむ色とフォルムの不思議

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美セレクション ~プロの美学や美意識で選ぶ、優れもの。~

京都を拠点としたグラフィックデザイナー、アートディレクターであり、15年前には東山区宮川町に手紙にまつわるオリジナル文具店「裏具」を立ち上げた大野さん。身に着けるものへのこだわりは人一倍で、メガネは年2本ほどのペースで新調し、気分によって使い分けているそうですが、最近、大丸京都店で見かけて気に入ったのがアン・バレンタインのメガネフレームです。
アン・バレンタインは、デザイナーのアンと夫アランのバレンタイン夫妻によって約30年前にフランス南西部の古都トゥールーズに誕生したブランド。性別や年齢を規定しないユニークなデザインにあふれ、ビビッドな色や大胆なフォルムにはつい二の足を踏んでしまいがちですが、実際にかけてみると、意外なほど顔にしっくりとなじみ、驚かされることが多々です。
"自分らしくあることの喜び"をコンセプトに、かけてこそ真価を発揮するよう、緻密に計算された色彩や質感のバランス。一般的なブランドでは既成のプラスチック素材をそのまま使用することが多い中、独自のラミネーション技術(2枚以上のプラスチックを張り合わせること)によって多彩なカラーを作りだしています。ちなみにプラスチックパーツはフランス製、メタルパーツは日本製が中心。チタン加工技術は日本が最も優れているという考えによるもので、素材への妥協のない姿勢が感じられます。

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かけた時にすっと顔の一部になる、計算されたカラー

大野さんのイチオシは、くっきりとした黄色のフレーム。もともとハッキリした色彩が好きで、今までも赤や緑のメガネを使っていたことがあるそうですが、これは個性的な色でありながらもギラッとした押しつけがましい存在感がなく、顔にとけこむ感じが気に入っています。円と直線で立体的に構成された、ミニマルで潔いデザインも秀逸です。
アン・バレンタインにはさまざまな時代の芸術や建築、プロダクトデザインなどから着想を得たものが多く、これは20世紀半ばの家具デザイナー マチュー・マテゴをはじめとするコンテンポラリーデザインの作品群から想起した「スーパーポーズ」シリーズのひとつ。軽くてフィット感に優れた日本製のチタンフレームです。

〈アン・バレンタイン〉
メガネフレーム REMIX(リミックス)
税込60,500円
■6階 メガネサロン

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目に映るトゥールーズの美しい街並みも、発想の源に?

デザイナーのアンはパリでアートやファッション、光学などを学んだあと、夫とともにトゥールーズに店を構えましたが、"バラ色の都市"と呼ばれる、その美しい景観も彼女のデザインに影響を与えているのかもしれません。中世の面影を残す赤レンガの建物が並び、豊かな川の流れやスミレの花の群生地があり、鮮やかな色に満ちた街。歴史や自然に培われた美は、アンの生みだす斬新ながらも芯のある美しさと通じるものがあります。グラフィックデザインの仕事をする大野さんも、京都のあちらこちらを歩きながらアイデアを生みだすことが多いそうです。

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金属とアセテートを組み合わせ、2本の平行なバーで結ばれた2つの丸い窓。線と形、色や素材が複雑にからみあう、数量限定モデル「エディション2」のひとつです。

〈アン・バレンタイン〉
メガネフレーム LABYRINTHEⅠ(ラビラント1)
税込72,600円
■6階 メガネサロン

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硬質感のある金属と柔らかなセル、そして意外な色彩のコンビネーションが魅力的な「フォルマカラー」シリーズ。キュッと上がった目尻がチャーミングです。

〈アン・バレンタイン〉
メガネフレーム FEERING(フィーリング)
税込49,500円
■6階 メガネサロン

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マットな質感のメタルフレーム「パースペクティブ」シリーズ。パキッとした色やグレービング(線彫り)など、バウハウスやロシア構成主義、抽象芸術にヒントを得たという、幾何学的な美を感じます。

〈アン・バレンタイン〉
メガネフレーム PERCEPTION(パーセプション)
税込41,800円
■6階 メガネサロン

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