「もとまち こども大学」地域と伝統産業について学ぼう~香り袋づくりを通して淡路・日本の香りの世界を体験してみよう~

開校日:2023年8月6日

■内容

地域と伝統産業について学ぼう ~香り袋づくりを通して淡路・日本の香りの世界を体験してみよう~


■講師

神戸学院大学 経済学部 教授 関谷 次博 先生
兵庫県線香協同組合 谷口 太郎 さん


今回のワークショップは、夏休み特別企画として6日間開催するプログラムの第3回目にあたり、兵庫県の伝統産業や淡路島の伝統技術により育まれた線香について学び、「香り袋づくり」体験を通して、地域に根付く伝統産業について考えました。

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冒頭に、関谷教授が自由研究の進め方について参加者になげかけた後、「自由の研究のスタートは疑問をもつことです。今からお話する伝統産業も自由研究につなげることもできます。ぜひ、色々な事に疑問を持ち考えてください。」と子どもたちに語りました。

最初に「伝統産業とは何か」「伝統産業はどこにあるのか」について考えてもらいました。
「伝統産業」と地域の関係性について兵庫県を事例に、姫路市で1700年間続く「かまぼこ」。たつの市で400年続く「しょうゆ」。高砂氏で150年続く「くつした」。神戸市で150年続く「マッチ」等を説明し、今日のテーマである淡路市で150年間続く「お線香」について「線香は何でできているのか?」「どんな種類があるのか?」参加者に考えてもらいながら、タブノキの皮からつくる「匂線香」と杉の葉からつくるお寺やお墓参り等でつかう「杉線香」の違いを説明しました。

最後に、「お線香はお寺やお墓でご先祖様にお供えするためのものであるが、それらの用途は江戸時代からはじまったもので、平安時代の昔から本来は『香りを楽しむためのもの』であり、線香以外の香りの楽しみ方の一つを本日皆さんに体験いただきたい」と語り、兵庫県線香協同組合の谷口太郎さんに進行のバトンをつなぎました。


次に、兵庫県線香協同組合の谷口さんより、淡路島で作られている伝統産業の線香について説明があった後、ワークショップで使用する香り袋の材料、天然植物の香料である「白檀」「龍脳」「桂皮」「大茴香」「山奈」「丁子」「ラベンダー」7種類それぞれの特徴を解説。
特に「白檀」はとても貴重で10年以上も香りがつづき、香水にもよく用いられていると説明しました。

「香り袋づくり」の2つのルール「準備された調合用の瓶の1/3の量を目安に好きな香りを組み合わせること」「全ての香りをまとめてくれる効果があるので、龍脳をスプーン半分は必ず入れること」を伝え、いよいよ「香り袋づくり」です。


親子で一つ一つの香りを確かめながら、それぞれの好みの香りを調合しました。
谷口さんも驚くようなに香りも出来上がり、終始笑顔でワークショップが進みました。
数カ月後にはまた違った良い香りになることを聞き、子どもたちや保護者の方も数カ月後が楽しみの様子でした。


ワークショップを通して「世界でひとつだけのオリジナル香り袋をつくることができてとても楽しかった」「改めて気付かされることが多くありました」「伝統産業に興味をもちました」などの声が寄せられました。



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